BritRail Pass と Railcard について

今回のイギリス旅行では鉄道を何回か利用しましたが、BritRail Pass (ブリットレイルパス)と、Railcard(レイルカード)のどちらを購入すべきか悩んだため、両者の比較と、最終的に購入した Railcard の利用について疑問に思ったことをまとめました。(2018年5月時点)

BritRail Pass と Railcard の違い

まずは両者の違いを簡単に説明していきます。

BritRail Pass

  • 外国人専用鉄道乗り放題パス(イギリス国内では購入不可
    • 利用地域、有効期間、等級により価格が異なる
    • 寝台列車利用の場合は別途 Berth Supplement(寝台追加料金)が必要
  • 乗車のたびに切符を購入する必要がない
  • 乗降を頻繁に行う場合は安いかも
    • イギリスは Advanced(早割)の価格が安いので元がとれるかよくわからない
  • 事前に予定の目処が立たず、予約できない場合に便利かも

メリット

  • 有効期間中、有効エリア内では乗り放題
  • 好きな時間、好きな列車に乗ることができるため旅行の自由度が高い

デメリット

  • 旅行出発前に入手しなければならない(イギリス国内では購入不可)
  • 価格が高いため元をとるのが困難
  • 送料負担あり(購入サイトにより、送料はバラバラ)
  • 乗り放題ではあるが、利用地域、有効期間、等級 の組み合わせを考えて選ばなければならない

こんな人にオススメ

  • 何回も鉄道に乗車したい
  • 時間にしばられない自由な鉄道旅をしたい
  • 予定をたてる時間がない

Railcard

  • 主にイギリス居住者向けの鉄道年間割引カード
  • 外国人も購入可能だが、国外発送は行っていない
  • 鉄道切符購入時に Railcard を持っていることを申告し、割引を受ける
    • 券売機、またはWEB購入の画面で自分の所持している Railcard の種類を選択する
レイルカード全般についてはこちらのサイトに詳しく書かれており、とても参考になりました。

メリット

  • 鉄道切符を34%引きの価格で購入できる
  • 割引率が大きいため、元をとりやすい
  • Advanced(早割)、Return(往復割)と併用可
  • ロンドン市内の交通機関でも割引価格が適用される Railcard がある

デメリット

  • 国外発送を行っていないため、外国人旅行者はチケット窓口に並んで購入する必要がある
    • 私が購入したときの待ち時間は、列に10分程度、窓口で5分程度でした
  • 日本からの主な玄関口であるヒースロー空港では購入することができない
    • Railcard の発行元である National Rail のチケットオフィスがヒースローにはないため。他の3つのロンドンの空港では購入可
  • ロンドンの地下鉄駅では購入することができない(例外あり

こんな人にオススメ

  • 長距離路線に乗車する
  • 割引価格と通常価格の比較を面倒に感じない
  • 節約したい 

結局どちらがお得?

それぞれの鉄道の乗車回数や、旅行スタイルによるのでどちらがお得とはいえないと思います。
金額だけで考えた場合でも、どちらがお得かは、試算、比較してみないとわかりません。
ただ、BritRail Pass の方が金額的にはお得感は薄いような印象はありました。

Railcard 購入と疑問に思ったこと

比較検討の結果、今回の旅行では Two Together Railcard を購入、利用しました。

Railcard 選択の理由

今回のイギリス旅行は
  • 夫とふたりの旅行
  • 旅行期間は8日(実質のイギリス滞在は6日程度)
  • London 、Edinburgh 間の往復が1回
    • London - Edinburgh は寝台を利用
  • 他の乗車は空港間の特急だけ
  • ふたりとも外国人(英国に居住していない)
というものでした。
当初は外国人向けの BritRail Pass の購入をする予定でしたが、早割などで切符を安く購入できることもあり、もとがとれないことがわかりました。
かわりに、Railcard を利用すると少しお得になったため、Railcard の購入を決めました。

購入した Railcard

Two Together Railcard という種類のものを買いました。
主な特徴と利用条件は次の通りです。
  • 購入から1年間、鉄道切符を34%引で購入することができる
  • 平日の9時30分以降(Off-Peak)の切符に割引適用できる
    • 日、祝日は終日適用可
  • 16歳以上の記名した2名が利用できる
    • 家族でなくとも、友人同士でもかまわない
  • 2名で1枚を利用する
    • 1枚30£(1名あたり15£)
  • 記名した2名が一緒に乗車しなければならない
    • 1名だけで乗車することはできない
    • 記名していない人と利用してもいけない
  • Railcard 割引適用切符で乗車の際は Railcard を携帯する
その他、割引適用条件の詳細はこちらより確認できます。

窓口での購入時に用意するもの

  • パスポート
  • 申請者と同行者それぞれの顔写真(パスポート用の大きさ)
  • 申し込み用紙(HPよりダウンロード、印刷)
    • 事前に記入していくとスムーズです
詳細は”At a staffed station ticket office”の項目に記載されています

Railcard 購入、使用時に疑問に思ったこと

  • イギリスに住んでいないが、Railcard をオンラインで購入することはできるか
    • Railcard はイギリス国内居住者向けの割引カードのため、オンライン購入時に登録したイギリス国内の住所に発送されます。発送先をイギリス国外に設定することができないため、外国人の私達はオンライン購入できませんでした。そのため、イギリスに行ってから National Rail(イギリスの鉄道会社のひとつ) の窓口で購入することになります。
ロンドン、パディントン駅のチケット窓口

  • Caledonian Sleeper (カレドニアン・スリーパー(寝台車))に割引適用できるか?
    • 2018年9月までは1等、2等とも適用できます。
    • 新型車両が導入される2018年10月からは座席チケットのみの割引となるようです
    • 詳細は下記リンク先の"Caledonian Sleeper Tickets"の項目よりご確認ください

コメント